​シナリオ名「蒼く儚い一週間を君に贈る」

このシナリオは、GMなしで楽しむことができます。
ゲームを円滑に進めるために、進行役（経験者推奨）を決定し、その方が中心となって進めるようお願いいたします。

📹📹📹　ストーリー　📹📹📹

病室には、午前中に大きな手術を終えた少女が眠っている。

少女が目を覚ますと、ゆっくりと、そして鮮明に記憶を取り戻していく。

少女の記憶は、現実なのか、それとも幻だったのか。

これは　“思い出す”　マーダーミステリー。

📹📹📹　物語の概要　📹📹📹

女子高生である「フユカ」は、小さなころから体が弱く、何度も手術を繰り返していた。

最近、再び病状が悪化し、手術を受けなければ危険な状態だった。

しかし、手術は、今から一週間後の月曜であり、それまでフユカの命が持つかどうかは彼女自身の気力次第だった。

彼女の幼馴染であり親友の「アキヒコ」と「ナツキ」は、毎日のようにお見舞いに行き、彼女を励ましていた。

また、彼女の母親である「チハル」の必死の励ましにより、なんとか手術当日を迎えることができた。

そして手術は無事、成功した。

フユカが目を覚ますと、病室にいたチハルと涙を流して抱き合った。

そしてフユカは、チハルにこう言った。

「手術までの一週間、体が動かなくて、目も見えなくて、すごい怖かったけど、お母さんと、アキヒコとナツキがいてくれたから、頑張れたよ！手術前日も、アキヒコとナツキから、「頑張れ！」って言われて、すごい勇気が出たんだよ！」

チハルは、それを聞いて、なぜかとても驚いていた。

フユカは、チハルのその不思議な様子が少し気になったが、アキヒコとナツキにも連絡をとりたかったので、すぐにスマホで２人に連絡をした。

ナツキにはすぐに連絡がつながった。どうやら、すぐに病院に来てくれるらしい。

しかし、アキヒコにはいくら電話をかけても出てくれない。

彼があまりスマホを見ないことをフユカは知っていたので、アキヒコの自宅に電話をすることにした。

「プルル、プルルルルッ、ガチャッ、もしもし、サカモトです。」

アキヒコの母親の声だ。

「あの、アキヒコ君の友達の、フユカと言いますが、、、」

「フ、フユカちゃん！手術は成功したの！おめでとう！」

「そ、そうなんです、、、それで、アキヒコ君に、お礼を、伝えたくて、、、、」

すると、アキヒコの母親から、暗く、沈んだ声で、こう返される。

「そ、そうなの、ありがとうね、、、アキヒコも、喜ぶと思うわ、天国で、きっと、、、、」

アキヒコの母親は泣いているようだ。

フユカは、自身の体が少し震えているのに気付く。まさか、そんなはずが、最悪の想像が頭の中を駆け巡る。どうか、どうか聞き間違いであってほしい、そう願いながら、アキヒコの母親に、こう尋ねる。

「天国って、どういう、ことですか？」

しかしアキヒコの母親からは、彼女の望む答えは返ってこない。

「アキヒコは、死んだの、フユカちゃんが手術する三日前の金曜に、、、ご、ごめんね、フユカちゃんの手術は成功しておめでたいのに、泣いちゃって。また、落ち着いたら、電話するわね。」

そう言われ、電話を切られた。

フユカは、スマホを片手に、その場で立ち尽くす。

フユカは、アキヒコの死の理由、そして、自身の記憶と今の状況との違和感を確かめるために、チハルと話すことにした。